小説 · 完全版
歩く × 考える · 全三部完結 · 無料

一人にさせてもらえないから、 孤独が少しほしかった。

四国遍路を舞台にしたカジュアルへんろニクス

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STORY
物語の始まり

「ここにいてはいけない」—— そう思った瞬間、明美は四国へ向かった。

思いつきとは突発ではなく、かつて温めていたものが孵化しようとしているだけ。

それは、自分に対する合図だった。

遍路とは、廻ることが目的ではない。

ブラックボックス化した頭を整理し、なにかしらのアウトプットが導き出せれば、それで成功といえる。

歩くことと、考えること。 そのあいだで揺れる、二十九歳の記録。
阿刀明美 —— 遍路の道のうえ
阿刀明美 · 29
PHRASE
流れに従って、 流れに任せず
CHARACTERS
人物
阿刀明美
阿刀明美 · 29

三十路を目前に仕事を辞めた元・管理栄養士。「ここにいてはいけない」の直感ひとつで、徳島から歩き遍路をはじめる。考えごとが多い。

佐伯マオ
佐伯マオ · 25

一番札所で出会った四歳下の道連れ。よく食べ、よく喋る「歩くラジオ」。人懐っこいが、歩く理由は自分からは言わない。

CONTENTS
目次
全三部 · 完結済み | 約18万字 · 読了目安 5〜6時間
EXCERPT
試し読み

立冬間近の11月、この物語の主人公・阿刀明美(あとうあけみ)は、リムジンバスの中にいた。リムジンといっても奮発したからではない。四国は徳島、空港から、

「駅に行きたい」

といえば、乗せられた。

年齢、29歳。あと数日で三十路になる。容姿は人並みで決して美人ではない。が、不器量というわけでもなく、ちょっと洒落っ気を出せば可愛い方だと自分では思っている。

職業、無職。管理栄養士をしていたが、辞めてしまった。

辞めた理由は、単純だ。疲れたのだ。

何に疲れたのか――。

ブラウザですぐ読める。 EPUBなら、道の途中でも。

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